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2020
11 / 27 (金)

2020
12 / 27 (日)

映画『アーニャは、きっと来る』 【現在は終了しています】

202011/27(金)~ 202012/27(日)

映画『アーニャは、きっと来る』 【現在は終了しています】

戦禍の南仏・ピレネー山脈の麓の村で、ユダヤ人を保護し、スペインへの亡命を導いた13歳の少年。迫害の歴史を、子供達の目を通して紐解く名作。

1942年。ナチス・ドイツの占領下にあったフランスの物語。戦禍にありながらも比較的平和だった田舎町に、軍服の男たちが大挙し、自由を奪い、兵力を奪い、食料を奪い、無力化させてゆく。丸腰の人々が唯一失わずに守ったものは「人間の心」だ。娘を失ったナチスの伍長が少年に問う。「なぜ私たちはユダヤ人を捕らえるのか?なぜ殺すのか?」敵であるはずの彼の問いは、少年の中にくすぶり続け、命を救う自身の行動に大きな信念を与える。今でも全世界で様々な差別の問題があり、目下のコロナ禍でも、新しい差別がまた生み出されている。困難の中で、悩み、問い続けて、人は成長する。けれど歴史は繰り返す。今何をすべきか?を自分に問い直したくなる、メッセージに溢れた、ハラハラドキドキの逃亡劇!力強くしなやかな作品。最近活躍が目覚ましい、ノア・シュナップ(先週ご紹介の『エイブのキッチンストーリー)』など)に加え、知的障害の親友ユベール役のデクラン・コール がとても良かった!

13歳の少年ジョーは、ピレネー山麓の村の羊飼い。ある日、山の中で出会った不審な男を尾行し、納屋にユダヤ人の少女を匿っていることを知ってしまうが、秘密を守ることを約束し、家族にも内緒でユダヤ人救出の手助けを始める。しかし、田舎のこの町にもナチスが押し寄せ、スペイン国境への警備は強まるばかり。軍の伍長と知り合い、素晴らしい彼の人柄に心を開き始めるも、敵である事実は変えられない。そんなある日、余りに危険な賭けを伴う最後の亡命チャンスが訪れるが…?

奇しくも同じ日に「ユダヤ迫害」を描く作品が公開される。こちらは、ユダヤ人を匿った少年のお話、もう一方は、流民となったユダヤの少女の物語『ヒトラーに盗られたうさぎ』。どちらも子供が主人公という点で共通するが直接の繋がりはない。でも、是非2本併せて見て欲しいなと、願う。
©Goldfinch Family Films Limited 2019
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『アーニャは、きっと来る』

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