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2022
04 / 15 (金)

2022
05 / 15 (日)

映画『ハッチング 孵化』公開 【現在は終了しています】

202204/15(金)~ 202205/15(日)

映画『ハッチング 孵化』公開 【現在は終了しています】

森で拾った謎の卵。温めてみると、そこから生まれたのは、戦慄の…?

とにかくのっけから怖いのはママだ。自己愛に満ち、自由奔放で、他者へは容赦なく厳しい。おそらく自己愛性パーソナリティ障害だろうか?冒頭5分でだだ漏れする、そんな「ザ・毒親」なママが一番ホラーだわと戦慄したが、そんな中でごく真っ当に育ったと見える可愛い姉弟、そして凡庸で優しそうな旦那サマ(笑)。そんな「幸せ家族」のPR動画配信に余念のないママに、必要以上の期待をかけられるヒロイン・ティンヤは、母の作り上げた狭く厳しい世界にガチガチに押し込められ、身動き取れずに震えている。内圧は溜まりに溜まっているけれど、本人に自覚はない。そんな彼女が偶然手にした謎の「卵」。その硬く大きな殻を突き破って這い出てきたのは、世にも醜く、腐臭を放つ生物…。瞬く間に成長し、彼女の内なる願望を叶えてゆくソレは一体何なのか?「ホラー」と括られてはいるけれど、そこで対峙するのは、猟奇殺人犯でも、ゴーストでもない。自分の内に押し込めた「真実」。これを引きずり出される残酷さ、「自分探し」の物語に、ただただ目を見張った。

メガホンを握ったのは、今回が長編デビューとなった新鋭女性監督ハンナ・ベルイホルム。作品のテイストは全く違うものの、何故か『死霊館』のジェームズ・ワン監督の作品群が何度も頭をよぎった(一番狂気に満ちていた『マリグナント 狂暴な悪夢』とちょっとカブる場面があったからかもしれない)ので、今後、ホラーの大家に名を連ねる日も近いかもしれない。

北欧のイノセントな雰囲気と、その中に眠った狂気が暴れだす、戦慄のホラーをお楽しみあれ!

© 2021 Silva Mysterium, Hobab, Film i Väst
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『ハッチング 孵化』公開

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