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2022
04 / 01 (金)

2022
05 / 01 (日)

映画『チタン』公開 【現在は終了しています】

202204/1(金)~ 202205/1(日)

映画『チタン』公開 【現在は終了しています】

唯一無二の狂作!オリジナリティってこういうことか。1ミリも共感できないのに、全く退屈しない、驚異の傑作!!

昨年のカンヌ国際映画祭で、<最高賞>パルムドールを受賞。「カンヌ史上最も奇天烈」と言わしめた独創的すぎる作品が、いよいよ日本上陸!ポール・トーマス・アンダーソン、エドガー・ライトなど、第一線を走るキレッキレの監督たちにして「身を任せよ」「脳がブッ飛んだ」と言わしめた、驚異的なオリジナリティ。消化し切れないけど、その才能に血が沸騰する怪作だ。1ミリも、誰にも共感できないのに、退屈するスキがない。こんな作品を生み出すその脳こそ、かち割って見てみたいと思ってしまった(笑)。

10年前の短編時代からカンヌ国際映画祭が注目し続けたジュリア・ドュクルノー監督は、今作が長編2作目。長編1作目『RAW~少女のめざめ~』は、初めて「生肉」という禁断の味を知った少女が、その本性と欲望に目覚めてゆく物語だったが、次はそうくるのか!想像もしなかったところから「変容」を描く彼女の感性に、その手法に、しびれっぱなしの108分(煩悩の数?偶然?)だった。

今作は、幼少期の事故による手術でチタンプレートを埋め込まれ、身も心も金属と融合してしまった、規格外の「怪物」アレクシアの物語。原子番号22番のチタン(Ti)は、強度は鉄の2倍、軽さは半分。海水への完全耐食を示し、無毒性。と、他金属に比類ない生体適合性を誇る素材としてよく知られる金属だが、それが、彼女の内に秘めた強暴性を露わにし、まるで何も感じないロボットのように罪を犯してゆく姿は、ゾッとしつつも、エロティックで美しい。業火に焼かれているかのようなオープニングシーンから、とにかく強烈!そして、アレクシアと運命を共にする、誘拐された息子を待ち続ける消防士ヴァンサンの狂い方もまた、繊細で、強靭で、エンドロールを終えてなお、2人の共鳴に、心臓が高鳴り続けた。ストーリーはあえて書かない。ただただ、その業火に身をゆだねて。

© KAZAK PRODUCTIONS – FRAKAS PRODUCTIONS – ARTE FRANCE CINEMA – VOO 2020
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『チタン』公開

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