08 / 17 (土)
09 / 17 (火)
映画『アートのお値段』公開 【現在は終了しています】
映画『アートのお値段』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
“表現の自由”も、大金の前では骨抜きに?芸術と、カネにまつわるエトセトラ。加速するマネーゲームの被害者は…?
あいちトリエンナーレの一件で、芸術の自由が声高に叫ばれ、渦中の少女はスペインの実業家に購入された。価格は不明。そんなトピックスに注目している方には、これを是非見てもらいたい。一体芸術とは何なのか?全く逆方向からの切り口ではあるが、アートの一面を的確に捉えた超エンタメ級ドキュメンタリー。
近年、目玉が飛び出るほどの高値でオークションに掛かる現代美術。100億円の価値がある作品てどんなんよ?と見てみると、鏡状の球体で作られた、何の変哲も無い(ように見える)金属製のウサギだったりする。「え、コレ、適正価格?」「何に使うの?」思わずこぼれ落ちるハテナを、監督がそのままコレクターに、オークショニアに、キュレーターに投げかける。何故、どんなカラクリでこんなに高値になるのか?誰が買うのか?このバブルの仕掛け人が、得意げに話しだす。
価格=価値。でも、そこで認められた「価値」が「芸術性」の評価と直結するかといえばそうでもない。皮肉すぎるその構図に苦笑い。オークション嫌いで有名なバンクシー は、落札直後に自分の作品をシュレッダーにかけたが、そのニュースを見て「洒落の効いたパフォーマンス」くらいに思っていた。しかし、改めてオークションというゲームのルールを見直すと、アーティストが怒るのも無理はない。そんな中で、その不快な世界をも掌握しようと頂点に立ち続けるジェフ・クーンズの王たる振る舞い。十人十色の物語を見比べるうちに見えてくる勝者と敗者の方程式。
百聞は一見にしかず。結局芸術って何なのさ?の一端を紐解く核心のドキュメンタリー!
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。