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2020
10 / 24 (土)

2020
11 / 24 (火)

映画『VIDEOPHOBIA』公開 【現在は終了しています】

202010/24(土)~ 202011/24(火)

映画『VIDEOPHOBIA』公開 【現在は終了しています】

内に秘めたエロスと情事が全世界に発信された女の絶望。匿名の現代社会の隙間に入り込んだ人間の欲望を炙り出すサスペンス。

画面に映し出された自分のSEXを呆然と眺めながら、その卑猥さに性衝動を突き動かされたように解釈できる描写がある。個人を特定される不安と同時に、顔が写っていないから楽観視できたのかもしれない。ここから、男のマンションへ行って何も追求しないまま帰ってくるヒロイン廣田朋菜と忍成修吾のやり取りが、様々な想像をさせてめちゃくちゃスリリングだ。しかし、自分だけの秘密が、第二弾、三弾の動画の掲載により、突然、本当の絶望に変わる!恐怖のドン底。精神の崩壊まで一気に進むこの二段構えの秀逸さは、さすが宮崎大祐監督。左右のバランスを揺らした不協和音のBGMも手伝って、ドクンと血が遡る感覚を追体験。

この作品は、結末まで見ても、受け取り側によって全く違う話になるだろうと思う。いかようにも取れる分岐を散りばめる演出が、次はどんなことを発見できるだろうか?と、もう一度見たくさせる。制作側の敷いたストーリーを超えて、見る側の想像力を足して膨らませる、流動的で宇宙的な構成。まさにインターネット時代を象徴しているようで、ゾッと背筋が凍った。

女優の夢破れて、東京から大阪の実家に戻った愛は、着ぐるみのバイトをしながら養成所に通っている。見知らぬ男とエロチャットをしたり、ピンクサイトを覗いたり、「匿名性」の中で自分のエロスを楽しんでいた彼女は、クラブで知り合った男と行きずりの一夜を過ごすが、その後、動画共有サイトに自らの情事が掲載されていることに気づく。誰にも打ち明けられない絶望。街に溢れるカメラのレンズに恐怖を抱きながら、次第に精神を病んでいくが…?

©「VIDEOPHOBIA」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『VIDEOPHOBIA』公開

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