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2022
09 / 01 (木)

2022
10 / 01 (土)

映画『さかなのこ』公開 【現在は終了しています】

202209/1(木)~ 202210/1(土)

映画『さかなのこ』公開 【現在は終了しています】

じぇじぇ!ならぬギョギョ!のんが扮するピュアで伸びやかな「さかなクン」のミラクルコメディは、実は子育てのバイブルだった!

礼儀正しく、低姿勢ながら、ハイテンションに魚への愛をほとばしらせるさかなクン。キャラなのか、素なのかと、ハコフグ帽の下の素顔を想像した時期もあったが、この映画を見ると、メディアで見る姿そのまんまの人なんだなぁと、身も心も魚に捧げた彼の人生が本当に愛おしくて、大事な大事な作品になった。実際は男性であるさかなクンをのんが演じるというのも良かった。「男か女かはどっちでもいい」作品の冒頭にも出てくる名言そのままに、彼女の、ちょっと掴みどころなく、底知れずピュアな印象は、まさにさかなクンそのもの。『あまちゃん』、『海月姫』、そういえば、のんは海洋生物に絶大な親和性がある。惚れ惚れするほどいいキャスティング!そして、なんとも言えない味のある、ホッコリ笑える演出はさすが沖田修一監督だ。

そして、この映画で何よりも感銘を受けたのは、井川遥演じる「母親」の存在。世の中は「ありのままで」を推奨しながらも、その実どこか同調圧力や「もっと上を目指さなければ」というプレッシャーがついてまわる。鋭意子育て中の私は、日々「より高みを目指せる子に…」などと、俗っぽいことを考えてしまうが、このお母さんは全く違う。生活の全てが魚一色の我が子に一抹の不安も見せず、誰に対しても「この子はこのままでいいんです!」と本気で言い切る。子どもへの絶大な信頼があんな風に素直でピュアな人間を育てたのだなと、その姿勢に脱帽した。子どもの話に真剣に耳を傾け、興味の赴くこと、やりたいことの背中を押して、好きなことをトコトン追求する土壌を与え続けること。老婆心で「勉強しなさい」なんて発するより、なんてなんて素晴らしい子育てだろう。育児書を読むより何10倍も、親の存在意義、子どもの人生の意味を実感できる、子育てバイブル映画だった。ラストの大団円で母が発する衝撃のヒトコトのオチまで、もうお見事!!

お魚が大好きなミー坊は、生活の全てが魚!クラスメイトにからかわれても、不良に絡まれても、魚への愛は一向に削がれず、何気ない顔で数々の偉業を達成し、周囲の人生をも変えてゆく。そんな彼に魅了された人々は、やがてミー坊をテレビの世界へと押し上げて…?さかなクン本人も「ギョギョおじさん」として、ミー坊の人生を大きく左右する人物を好演。

©︎2022「さかなのこ」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『さかなのこ』公開

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