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2022
01 / 28 (金)

2022
02 / 28 (月)

映画『ノイズ』公開 【現在は終了しています】

202201/28(金)~ 202202/28(月)

映画『ノイズ』公開 【現在は終了しています】

臭いものにフタをし続けた代償。人間の浅ましさと弱さ、そして優しさを炙り出す傑作!

この作品の主人公たちは、すべからく「善き人」だ。自分の正義に従い行動し、近しい人々を守るため、結果的に殺人を犯してしまっただけの「被害者」とも言える。けれど、保身を優先し、自己欺瞞で武装した彼らは、帳尻を合わせるために嘘を重ね、次第に本当の「加害者」へと変貌してゆく。もはや親友すら信じられない疑心暗鬼の中、「感情」という怪物に食い殺されて破綻を迎える人間模様は、あまりに悲しいけれど、痛いほど釘付けになった。

人間の持つ複雑な「感情」。特に、嫉妬、羨望、劣等感、「良く見られたい」という承認欲や対抗心なんかは、これがなければもっと楽に生きられるのになぁ…なんて思いもする。が、だからこそ成長に繋がるとすれば、必要悪なのかもしれない。そんな中、この作品が最後に私に突きつけたのは、「近しい人にほど、弱さを見せたり、SOSを発することは出来ないのだ」というリアル。微量に漏れ出る信号を見逃さず、丁寧に、面倒くさがらずに対峙しなければ、いつか大切な誰かを失うかもしれない。そんなことが、抜けない棘のように刺さった。

「正しさ」とはなんなのか?「裁き」とは?「赦し」とは?「信じること」とは一体どういうことなのか?観客に問いかけ、揺さぶり、予想を上回り続ける脚本に圧倒。主演の藤原竜也、松山ケンイチは言わずもがな、神木隆之介が絶品!!廣木隆一監督の最高傑作ここに見たり。

のどかな離島・猪狩島は、近年は「黒イチジク」の生産で世間から注目を集め、地方創生助成金5億円の支給内定で大フィーバー中。黒イチジクの仕掛け人・圭太と、害獣ハンターの純は、共に親を海難事故で亡くし互いに助け合って生きてきた親友同士。駐在所勤務の警官として島に戻ってきた真一郎も加わり、幼馴染みの再会を喜んだのもつかの間、平和な島で初めての殺人事件が発生。しかし、その裏で3人だけしか知らない「もう一つの」殺人事件が起こっていた…。「警官はすべからく人々の傷を覆う“かさぶた”になるべし」。島の未来を守るため、先輩警官の“教え”を胸に嘘を重ねる彼らの傍らに死体が積み上がる!希望に満ちた小さな島の人々の「幸せ」にノイズが走る、絶品サスペンスは必見!

©筒井哲也/集英社 ©2022映画「ノイズ」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『ノイズ』公開

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