10 / 14 (金)
11 / 14 (月)
映画『もっと超越した所へ。』公開 【現在は終了しています】
映画『もっと超越した所へ。』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
まさに超越!想像しなかったラストへ向けて、4×4の恋愛模様が走り出す、ダウナー系ラブコメディがサイコー!
「恋愛映画」には、大きく分けて2つのジャンルがあると思う。ドキドキの片思いや障壁を乗り越えてのハッピーエンドを描く「アッパー系」。そして、ラブ期を過ぎたカップルの疑心暗鬼や、破綻、決別を通して人間を描く「ダウナー系」。そんな中、この映画は、ダウナー系に属しつつも、かなーりぶっ飛んだ、クレイジーな一本である。そして、そもそも恋愛って、認知の歪みと脳内物質のお祭り騒ぎで構成されてるんだなぁという本質に気づかせてくれるラスト15分は「度肝を抜かれる」と表現しても大袈裟ではないだろう。
可笑しくも悲しい4×4の恋愛模様。側から見れば、どこがいいんだこんな男、と冷静に見られるが、常時、体のどこかをえぐり取られているような感覚がしたのは、身に覚えがあるからだろう。これまで恋愛の全てがハッピーで、相手への不満なんか感じたこともなく、喧嘩しないための愛想笑いで自己肯定感を低下させたこともないという人には勧めないが、心の中に「愛憎入り混じる感情」を秘めた経験のある人は、ぜひこの世界に身を浸してみて欲しい。
卑屈でズルくて自分勝手な「ダメ男」。プライドが邪魔して素直になれないこんな男ほど、この人には私がついていてあげなくちゃと「ダメ男に沼る女」がハマる。しかし、恋愛ホルモンの効力は長くは続かない。相手の欠点さえも愛おしく思える時期は過ぎ、不条理すぎる男たちの要求、怠惰、甘えに、剛を煮やし始める強くて脆い女たち。歴史は繰り返し、気づけば沼ループな無間地獄!時空を超えてリンクした彼女たちの叫びが衝撃のオチへと走り出すラスト15分は、あまりにも「変」なのに、ストンと腑に落ちる不思議な作品だった。鬱屈したコロナ禍の恋愛模様をつぶさに捉えた、恋に悩める人々への応援歌。4組のカップルは、本当のハッピーエンドにたどり着くことができるのか?最後まで油断できない展開を目を見開いて見届けて。
©2022『もっと超越した所へ。』製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。