04 / 07 (金)
05 / 07 (日)
映画『ザ・ホエール』公開 【現在は終了しています】
映画『ザ・ホエール』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
愛するって、どういうことだろう?人生の最後の心残りに向き合う、ある男の壮絶な5日間に寄り添う傑作。
肉体派イケメンスターから一転、ここ10年「過去の人」状態だったブレンダン・フレイザーが巨体でカムバックし、今年のアカデミー賞で主演男優賞を獲得したことは、その素晴らしいスピーチと共に大きく話題になったので、今作が気になっている人は多いだろう。映画ファンが絶対的な信頼を置く「A24」が制作。見る前から傑作の予感はしていたが、素晴らしかった。心の命じるまま愛に生き、愛を失くして絶望し、全身全霊で悲しみに生きる主人公。打算を知らない無垢すぎる彼にとって、この世はどんなに生きづらいだろうか。無尽蔵に与え続ける愛は、まっすぐすぎて眩しくて、危うい。でも、彼みたいに、人の「いい部分」をいち早く見つけ、善意だけを盲信して日々を過ごせたら…と、憧れもした。脳裏に刻まれるほどの白光に包まれた神々しいラストには思わず笑いも込み上げたが、目が腫れるほど号泣。本当に「人間は素晴らしい」だろうか…?善意と悪意について、自問自答が続いている。娘をはじめ、脇を固めるキャストも全員素晴らしい!
肥満由来の心筋症を患い、息も絶え絶えで自宅のソファから身動きできない272kgの男。頻発する発作に自らの余命を覚悟し、自分なりの「就活」を始めた彼は、8年前に自分の身勝手で捨ててしまった娘のSNSにコンタクトを取る。当時8歳だった娘は父親を憎んだまま16歳になり、中退ギリギリの問題児。母親に「邪悪」と言わしめる娘を、彼だけは心の底から信じ、その才能を認め、愛していた。ひょんな縁で出会った宣教師、そして長年の親友の看護師を交え、彼の最後の5日間が優しく、激しく描かれる。
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