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2023
08 / 09 (水)

2023
10 / 15 (日)

京都dddギャラリー 「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」 【現在は終了しています】

202308/9(水)~ 202310/15(日)

京都dddギャラリー 「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」 【現在は終了しています】

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日本初の大々的な個展が京都でも

アメリカでもっとも愛された芸術家の一人、ソール・スタインバーグ(1914—1999)の逝去から24年。
スタインバーグの名前は日本でもおなじみですが、今もっとも再発見、再評価を必要としている芸術家です。スタインバーグは、ドローイングを「紙上で推論する方法」と捉え、神話化されたアメリカの理想像と現実とのギャップや、不気味で滑稽な不条理、たとえば、古いものと新しいもの、優雅と狂暴といったものの混在とその見えない裂け目(クレバス)を、ユーモアと風刺を備えた、軽妙でしかも鋭利な線(line)で描きました。
彼は、「見えない線」、「見えないもの」、「見えない言葉」、「見えない構造」を視覚化し、意味の変換、概念の変換に生涯挑戦し続けました。
自分自身の肩書の曖昧さを積極的に受け入れていたようで、世間からも「描く文筆家」、「言葉と音の建築家」、「境界線上の芸術家」、「新しい思想の起案者」など様々に評され、常に未知の視覚的領域を超えて、子供の絵や大人の落書きから、クラシック、バロック、マニエリスム、表現主義、キュビスム、構成主義まで、あらゆるスタイル、あらゆる表現方法を試みました。
「私は読者に共犯を呼びかけている」と、スタインバーグは見る側を、現実の理不尽さに目を向けるために当事者になることを煽ります。スタインバーグが生み出した造形は、このような思索と思想を武器に、イタリアの風刺新聞『ベルトルド』やアメリカを代表する雑誌『The New Yorker』誌をはじめ、数々の新聞や雑誌の紙面を、美術館の壁にあるピカソの絵と同じくらい明確に、芸術の場に変えたのです。
ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催された、日本初の大々的な個展を巡回する本展では、ソール・スタインバーグ財団よりご寄贈いただいたポスター、リトグラフ、エッチングなどの貴重な作品をはじめ、ドローイングを中心とした代表作の複製作品などを含む、合計約170点の作品を一堂に展示します。
本展監修の矢萩喜從郎氏曰く、「スタインバーグのドローイングを見せられたほとんどの人が、有り得る筈がない情景、と最初笑って反応したとしても、すぐに戸惑い、思考が停止し、宙吊りにされてしまう」。ぜひこの感覚を、会場の作品に直接対面して、体験ください。
※本展は2021年12月10日(金)~03月12日(土)に開催されたギンザ・グラフィック・ギャラリー第386回企画展「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」の巡回展です。

【開催概要】
会期:2023年8月9日(水)~10月15日(日)
開館時間:11:00~19:00 土日祝は18:00まで
休館日:月曜日(祝日・振替休日の場合はその翌日)、祝日の翌日(土日にあたる場合は開館)
※9月12日(火)はCOCON烏丸特別休業のため休館、9月19日(火)・10月10日(火)は祝日の翌日のため休館となります。

京都dddギャラリー 「ソール・スタインバーグ シニカルな現実世界の変換の試み」

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