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11 / 28 (月)
映画『天間荘の三姉妹』公開 【現在は終了しています】
映画『天間荘の三姉妹』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
のん、門脇麦、大島優子が姉妹に!天界と地上の狭間で生きる人々の無念をすくい、柴咲コウが放つ「おいきなさい」が新鮮!
漫画家・髙橋ツトムの代表作『スカイハイ』は、釈由美子主演でドラマ化され、決め台詞の「おいきなさい」が一世を風靡したのは何年前だったか。同シリーズのスピンオフ「天間荘の三姉妹」は、主役のイズコを脇に置き、天界と地上の狭間にある、臨死体験中の人をもてなす町・三ツ瀬が舞台だ。蘇生して生き直すか、このまま逝くかを決めあぐねている魂のための宿「天間荘」を切り盛りする天間姉妹とその母は、突如現れた招かれざる客にたじろぐ。彼女は、自分達を捨てた父が後妻との間に作った「腹違いの妹」だったのだーーー。
長女、次女、そして義妹の名前は、上から順に、のぞみ、かなえ、たまえ。天然ぶりが垣間見える父親の正体に思わずほっこり。そして、全く憎めない性格の「たまえ」は、のんが魅力的に体現!こんなに嫌味なく、素直で、透き通った成人女性を、わたしは知らない。先月公開された『さかなのこ』に続き、彼女以外には出来ないと思わせる唯一無二の存在。その不思議なオーラで、スクリーンが終始キラキラして見えたほど、釘付けになった。リアルとファンタジーを行き来する架空の世界に、こんなにも説得力を持たせられる力。もうそれだけで、見た価値があったというものだ。自由奔放な次女かなえを門脇麦、真面目すぎる長女のぞみを大島優子、母親に寺島しのぶというキャスティングも絶妙。そして、ラストに「おいきなさい」と放つ柴咲コウの美しさも良かった。死ぬ時、自分は何を思うのか?そんなことを考えながら、温かさを抱えて帰路についた。ぜひ。
©️2022 髙橋ツトム/集英社/天間荘製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。