2023
03 / 24 (金)

2023
04 / 24 (月)

映画『ロストケア』公開 【現在は終了しています】

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202303/24（金）～ 202304/24（月）

映画『ロストケア』公開 【現在は終了しています】

介護に伴う自己犠牲、家族の呪縛。これを断ち切ることを使命とした殺人犯は、果たして善人か、悪人か…？

「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。」マタイによる福音書の一節が冒頭で示される。この黄金律こそが、殺人の動機であり、この作品の深度。最後の最後まで、この言葉をリフレインさせながら鑑賞した。善意の塊のようなこの殺人者は、自分が救いの主だと信じて疑わない。観客席から見てもなるほど彼は善人だし、純粋に「人にしてもらいたい」と思ったことを実行しているに過ぎない。もしこの殺人事件をニュースで知ったら受け取り方は全く違うだろう。でも、この物語を全否定できる観客は恐らく居ないと思う。私は、自分に置き換え、重く受け止めた。「もしも自分が被害者家族だったら？」答えは出ない。けれど、考える価値はあると思う。必見！

検事の大友秀美は、幼き日に別れた父親が孤独死した連絡を受けて現場に訪れる。そこには、誰にも看取られずに逝った父の壮絶な痕跡が残るだけだった。ちょうど同じ頃、介護老人42人を連続殺害した容疑で立件された介護士・斯波宗典を担当することになった大友は、理解できない彼の犯行と言動に憤りを隠せず、絶対死刑と息巻くが、被害者家族からは望むような証言がなかなか得られず、困惑する。彼の行いは、善行なのか、愚行なのか…。法の正義のもと斯波の信念と向き合いながら揺さぶられる価値観。「僕を死刑にするあなたも正しい。でも、僕も正しい」。被害者が、彼女が、裁判所が出す答えとは？「家族」という絆と呪縛の物語。

©2023「ロストケア」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。