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2023
06 / 02 (金)

2023
07 / 02 (日)

映画『渇水』公開 【現在は終了しています】

202306/2(金)~ 202307/2(日)

映画『渇水』公開 【現在は終了しています】

梅雨の季節を前に、天の慈恵に触れる。干上がった心が満たされる、命の輝きが眩しい傑作!

白石和彌監督がプロデュースと聞いて、またとんでもなく暴力的な、幾多の命が消費されてゆく作品なのだろうなと身構えたが、それは大きな誤解だった。

「命の源」と言われる水と向き合う物語。雨として降り注ぎ、生物が生きるのに欠かせない水。でも、太陽の光や空気は誰もが無料で享受できるのに、水にはお金を払う。いつでも安全な水が蛇口から出る生活は、当たり前じゃなくて、家族が共にあることも、仕事で収入を得ることも、自分が自分に納得して生きているかどうかも、全ては散りばめられた「選択」の一つにすぎないんだ。「貧困」という大きなテーマを再認識しながら、自分の心を、水鏡に映して客観するような気持ちで見た。世間の「普通」を疑いながら、人として、親として、自分がどう生きるのか、もしあのいたいけな瞳の少女たちと出会ったら何ができるのか、生きるってどういうことなのか…。世界は、優しくて不条理で、矛盾だらけ。幸せってなんだ?

記録的な猛暑で給水制限の続くある夏。市の水道局で働く岩切(生田斗真)は、使用料滞納者の家を訪問し、支払えなければ水道の供給停止作業をする。客に懇願されても、なじられても、今や心は痛まず、淡々としたものだ。そんなある日、放置された幼い姉妹が暮らす家の停水に踏み切ったものの、彼女たちのまっすぐな瞳に見つめられ、言いようのない罪悪感が膨らみ始める。それは、これまで目を背け続けてきた家族との関係であり、干上った自分の心と向き合うことでもあった。「流れを変えたい!」突発的に走り出した岩切の向かう先は?彼の出す答えとは…。燻っている人に届けたい、沁みる一作!1シーン出演のみの脇役まで豪華なので、その点も楽しんで。

©「渇水」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『渇水』公開

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