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映画『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』公開 【現在は終了しています】
映画『ペルシャン・レッスン 戦場の教室』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
今年一番の大傑作!ユダヤ人青年の一世一代の大嘘は「僕はペルシャ人です」。第二次世界大戦下、命懸けのデタラメ言語教室にハラハラの129分!
台本や打ち合わせなしに即興芝居することを、インプロ(Improvisational theatre)という。上手くお題を消化し、勝ち負けを競う興行もあるが、負けても命を獲られることはない。ところが、この主人公は、その綱渡りのようなインプロを、「捕虜」という立場で数ヶ月に渡ってこなし続ける。ペルシャ語なんて一単語も知らないのに、メモも取れない状況下で口から出任せに紡いだ偽ペルシャ語はいつしか2840語。発した言葉を忘れないための猛勉強の末、このニセ言語を駆使して、敵であるナチス軍の大尉と日常会話のやりとりまで出来るようになっていく。それは、小学生の秘密の暗号的に2人の奇妙な友情を発展させながらも、終始針の筵のようなヒリヒリ感を強めてゆく。彼の恐怖と焦燥感を追体験しながら、あまりに壮大で奇想天外なプロジェクトに、狂喜乱舞しながら見終えた。なんて綱渡りで、クリエイティブ!極限状態の中、2人に芽生える言い得ぬ関係性の描き方、ラストの衝撃もまた見事。大傑作!
ナチスの強制収容所へ送られるトラックの中で、ユダヤ人のジルは、お腹を空かせた青年に請われ、持っていたサンドウィッチとペルシャ語の希少本とを交換する。その本を手に「ペルシャ人だ」と申し出ると、ペルシャで料理店を開くのが夢だという大尉と引き合わされ、ペルシャ語を教えるよう命令される。全く知らない言語を一から捻り出す綱渡りのレッスン。収容所内での待遇は良くなったものの、彼を快く思わないスパイの追跡や、自身のちょっとした失敗から、嘘は綻び始め、命の賞味期限が近づいてくる。彼の、そして大尉の運命は?一時も心休まらない129分を手に汗握って見守って。
HYPE FILM, LM MEDIA, ONE TWO FILMS, 2020 ©
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。