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03 / 27 (金)

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世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 【現在は終了しています】

202003/27(金)~ 202004/27(月)

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ 【現在は終了しています】

給料の9割を寄付し、質素に暮らす大統領。驚くべき過去を辿りながら、勇退のその日までを見つめるドキュメンタリー!

世界中が未曾有のコロナ・ショックに晒され、各国の指導者が国民に対する安全対策や補償で頭を抱えるこのタイミングでこの映画が公開されるのは、何か大きな力の導きではないかと思う。給料のほどんどを国の未来のために寄付するウルグアイの元大統領。金への執着のなさは、汚職まみれの政治世界においてなんと晴れ晴れしいことか。この「腐敗と無縁の大統領」は、過去には左翼ゲリラとして政権と戦い、政治犯として投獄されたこともある異例の経歴を持つ。

「孤独で長い拘留生活が今の自分を作り上げた」。彼は人生の逆境の中で、より良い世界を作るための構想を巡らせ、檻の中でも自己を高め続け、「消費至上主義・個人主義が利己的で幼稚な人たちを作り出している」と結論づけ、「人類に大切なのは命を愛するための投資」という理念の下、給料の9割を国民に還元し続けた。「民衆に選ばれた自分こそ、大多数の民衆と同じ生活をすべきだ」。日々トラクターで畑を耕し自給自足で事足りる生活。貧困層に寄り添い、世の中を良くすることだけを考えて、最高の笑顔で慎ましく暮らす彼に教わることはあまりに多い。

本作の監督、名匠・クストリッツァが聞く。「人生での後悔は?」。「忙しすぎて子供を作らなかったこと」。だからこそ彼は、国の未来である子供達のためにお金を遺す。サンタのようなふくよかな体型と、誰もを幸せにする穏やかな笑顔。どれだけ国民に愛されているか、どれだけ愛に満ちた人間か。この映画を見るだけで心が洗われる思いだ。我が国の首相にも、この人の心意気が少しでも備わっていればなぁと、ため息も出てしまうけれど。

©CAPITAL INTELECTUAL S.A.
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ

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