ランキングに関わるポイントについて解説。
早くも錦織圭選手の2017年シーズンが始まります。
錦織選手も早27歳のシーズンとなりました。テニス選手のピークといわれる年齢でもあるので、
今年はマスターズ1000大会での優勝、そしてグランドスラム優勝、最終的には世界ランク1位を目指して、さらに飛躍の年にしてほしいです。
さて、錦織選手の活躍を見るために重要なATP世界ランキング（男子シングルス）に関わるポイントについて簡単に解説します。
世界男子テニスツアーはATP（Association of Tennis Professionals）という組織によって管理、運営されています。
錦織選手のようなトップ選手が出場する大会には大きく４つのグレードがあり、
一番上位は、年4大会のグランドスラム（全豪、全仏、ウィンブルドン、全米 ※細かいですが、グランドスラムはATPの運営ではありません。）です。
これは優勝すると2000ポイント、準優勝で1200ポイント ベスト４ 720 ベスト８ 360ポイント ベスト１６ 180ポイント 以下略 を獲得できます。
その次のグレードがマスターズ1000大会で年間9大会開催されます。獲得ポイントは
優勝 1000ポイント 準優勝 600ポイント ベスト４ 360 ベスト８ 180ポイント ベスト１６ 90ポイント 以下略
マスターズ大会はその前年のランキング上位30位以内の選手には出場の義務があり、認められたケガなどの理由がない限り欠場するとペナルティがあります。
その次が500シリーズと呼ばれる大会で年間１３大会予定されています。楽天オープンはこのグレードです。
優勝 500ポイント、準優勝 360ポイント ベスト４ 180 ベスト８ 90ポイント ベスト１６ 45ポイント
前年度のランキング上位30位以内の選手については13大会中4大会の出場義務があります。
そして一番下位が250シリーズと呼ばれる大会になります。
優勝 250ポイント、準優勝 180ポイント ベスト４ 90 ベスト８ 45ポイント ベスト１６ 20ポイント
この他にもデビスカップや、ATPワールドツアー・ファイナルズなどがありますが、大きくは上の４つです。
錦織選手のような、ATPワールドツアーを戦うツアープロたちは、各大会を回りながら、このポイントを稼ぐことでランキングをあげていきます。
ランキングには2種類あり、ひとつはATPランキング（いわゆる世界ランキング）で、世界NO.1と呼んでいるのはこのランキングの1位の選手です。
これは”過去1年間のポイント”を競うランキングで、1年でポイントは消えていきます。（1週間ごとに集計します。）
基本的に毎年、同じ週に同じ大会があるので、去年優勝した大会で、今年準優勝だと、その差分が減っていくことになります。
例えば、昨年全豪を優勝したジョコビッチは、今年は準優勝でも800ポイントも減ってしまうんですね。
ＴＯＰ選手にとっては、去年の成績をキープ（ポイントをセーブ）することがひとつの目標になっています。
もうひとつのランキングがATPワールドツアーランキング（いわゆるレースランキング）です。
こちらは、その年の初めからの累積ポイントです。毎年1月1日には全員が0からスタートするということですね。
このランキングの上位８名が年末のATPワールドツアー・ファイナルズに出場する権利を得ます。
1月1日をスタートとして、1年間ファイナルズに出場するためのポイント獲得レースというわけです。
ちなみに、それぞれのランキングともに、年間18大会分しか加算できないので、やみくもに出場してもランキング上は意味がないということになります。
（当然、賞金はもらえますので、そのためとか調整のために出場することはあるかもしれません。）
錦織選手も年間でどの大会に出場するかは、戦略をたてて決めていると思います。
基本的に、前年のポイントを守るということを重視することが多いため、毎年同じ大会に出場する可能性が高いです。（ケガなどを除く）
それを元に2017年の錦織選手の出場予定大会をピックアップしていますので、そちらも是非ご覧ください。
錦織圭 2017年シーズン始動！
