03 / 03 (金)
04 / 03 (月)
映画『フェイブルマンズ』公開 【現在は終了しています】
映画『フェイブルマンズ』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
アカデミー賞7部門ノミネート中! 巨匠スピルバーグをスピルバーグたらしめた原風景が詰め込まれた、あまりにも特別な一作。
かねてより、インタビュー記事などで「5歳の頃に両親と観た『地上最大のショウ』が初めての映画体験」と語っていたスティーブン・スピルバーグ監督。ファーストシーンはそんなところから始まる。頭に焼き付いて離れない列車衝突のクライマックスシーン。それをおもちゃの列車で再現し、8mmカメラで撮影する原体験。画角を調整し、あの衝撃に近づけようと、取り憑かれたように試行錯誤を繰り返す幼い少年の姿は、まさに運命と出会った瞬間だ。血が逆流するような彼の快感を追体験し、家族との日々、無邪気で自由に育てられた少年期、繰り返す転校、出自から抱く劣等感、絶望…そして希望、人生の紆余曲折が彼の糧になっていることが身に沁みてわかる。奔放で芸術家肌な彼の母親の口癖「Everything happens for a reason.(起こること全てに意味がある)」が、スピルバーグの全作品の根幹にあるのも感じた。そして彼はいかにして「映画監督」のスタートラインに立ったのか?監督としての「視点」をもたらした印象的なラストシーンに、あまりに意外な人物が登場するのもまた完璧な締めくくり。どこまでがスピルバーグの実体験で、どこまでがフィクションなのか、境界がはっきりしないのもまた魅力的だ。キャスト陣も誰を取ってもとにかく素晴らしいが、何といっても、母役のミシェル・ウィリアムズがゾクゾクするほどイイ!アカデミー作品賞、獲るんだろうなぁ!ものづくりをしている人は、絶対に見なければならない作品。
エンジニアの父、音楽家の母、2人の妹と暮らす、ユダヤ系アメリカ人の少年サミーは、初めて鑑賞した映画をきっかけに、映画作りに目覚めてゆく。8mmカメラを片手に、妹たちにトイレットペーパーを巻きつけてゾンビ映画を撮ったり、家族の記録映画に、クラスの仲間たちと作る西部劇。アイデアを形にしてゆく楽しさに没頭する日々だが、父の仕事の影響で転居も多く、壮絶なイジメも経験。そんな中、ある撮影素材のチェック中に、母が父以外の人に恋をしていることに気がついてしまったサミーは、そんな自分を嫌悪し、映画監督の道を諦める決断をするのだが…?
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