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2020
06 / 26 (金)

2020
07 / 26 (日)

映画『ワイルド・ローズ』公開

202006/26(金)~ 202007/26(日)

映画『ワイルド・ローズ』公開

前科持ちのシングルマザーが音楽で自分を取り戻す?数ある「音楽モノ」の中で絶対に外せない価値ある一作!

酒やクスリで身を滅ぼすスターの伝記的音楽映画は数あれど、「歌手への夢を諦めきれなくて育児放棄する前科者のママ」をヒロインに据えた作品はかなりの異色!ヘッドフォン一つで刑務所から解き放たれる減らず口の女。冒頭から絶妙な心地よいテンポで繰り出されるセリフと音楽。長距離バスでホームタウンへ戻ったローズ=リンは、その足で彼氏の家へ出向き、ポストの隙間に向かって愛の歌をがなりたて、次の瞬間には野外で合体(笑)。なんとも過激でオシャレな冒頭シーンに、そしてその歌声に、恋をした。なんという素晴らしいキャスティング!主演のジェシー・バックリー の魅力に一気に引きずり込まれた後、幼稚で責任感のない、その場限りで突っ走りまくるハチャメチャな母親像に、同じ親としてジリジリハラハラしつつ、その不器用さが悲しいやら愛おしいやら。とにかく固唾を飲んで見守った。若くして母になり、夢と責任の折り合いをうまくつけられないままに罪を重ねる彼女。彼女の夢を、幸せを、誰も邪魔しないであげて!と思わず祈ってしまうけれど、映画だもの…そうは問屋が卸さない。感情の全てを出し切るような圧巻のパフォーマンスに魅了されればされるほど、彼女の境遇に複雑な思いが募り、ぐいぐいと惹き込まれて、泣ける。

そういえば、見ながら思い出した映画がある。黒人青年と車椅子の大富豪が友情を深める『最強のふたり』。ローズ=リンは、音楽産業の街「ナッシュビル」へ夢を掴みに行きたいけれど、地元で、場末のパブで歌うのが関の山。経済状況、子持ち、前科者の三重苦で身動きが取れない。そんな中、家政婦として雇ってくれた富豪の黒人妻に出会う…と、全体の骨子がかなり似ている。そして、セオリー通りその幸せは長く続かないわけだ。挫折をバネに嵐をくぐり抜ける強さ。かかとを三回鳴らして辿り着いた、虹の向こうの「帰る場所」とはどこなのか?人生の気づきをたくさんくれる愛おしい逸品。必見!

© Three Chords Production Ltd/The British Film Institute 2018
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『ワイルド・ローズ』公開

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