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2021
10 / 29 (金)

2021
11 / 29 (月)

映画『そして、バトンは渡された』公開 【現在は終了しています】

202110/29(金)~ 202111/29(月)

映画『そして、バトンは渡された』公開 【現在は終了しています】

大事な誰かにバトンをつなぐ使命。「幸せ」について考えさせられる、愛おしくて、宝物のような、優しい作品は、号泣必至!

血の繋がらないママ・梨花さんに育てられている小学生の「みいたん」と、血の繋がらない父・森宮さんと暮らす高校生の「優子ちゃん」。画面に映し出される二つの家庭は、いわゆる「普通の家族」ではないけれど、それを押して余りある「家族愛」に溢れていて、ただただ胸が震えた。「私は、我が子をこんな風に愛せているだろうか?」と自問自答しながら、けれど冒頭から感じる、ボタンを掛け違えたような違和感に「仕掛け」があることは確信してドキドキ。多くの場合、ネタが明かされた瞬間に「ああー、ヤラレター」と思わせて締めくくるけれど、本作のクライマックスはその先にある。そこがまた一味違って良いのだ。「真実」を知った先に優しく、温かく用意された、人生の花束。2人の少女の運命が交錯し、次第に見えてくる「秘密」。そのからくり箱が開かれてからは、号泣に次ぐ号泣の30分!極上の愛を注がれて育ったヒロインたちの次なるステージを見守りながら、「今日は我が子をたっぷり甘やかして、極上の一日を味わせてあげよう」と密かに誓った。終盤の場内は、鼻をすする音があちこちから響いていて、私も、「こんなに目を腫らして帰るの恥ずかしいな」と思うくらいの顔になっていた(笑)。キャストがいい。鑑賞後に改めて味わうタイトルもいい。大事な誰かをぎゅーーーーっと抱きしめたくなり、幸せのバトンを繋ぎたくなる。そんな作品を、声を大にしてお勧めしたい!

ちなみに、映画を見た後に、原作小説を手に取ったら、導入が全く違っていて驚いた。映画では「仕掛け」になっている部分が、原作では、最初から包み隠さず描かれている。じっくりと、ヒロインの穏やかな日々の生活に寄り添い読者に伴走させるこの小説と、映画版とでは、構成だけではなく、作品から漂う空気やテンションも全然違う。でも「この作品の映画化はこうでなくてはいけなかった」と思わせる会心の出来だ。できることなら、この作品との出会いは「映画が先」をお勧めしたい。その後じっくりと小説を読んで、2度おいしい体験をして貰いたい。

©2021 映画「そして、バトンは渡された」製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『そして、バトンは渡された』公開

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