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2019
06 / 22 (土)

2019
07 / 22 (月)

映画『柄本家のゴドー』公開 【現在は終了しています】

201906/22(土)~ 201907/22(月)

映画『柄本家のゴドー』公開 【現在は終了しています】

柄本兄弟が初めて、父・柄本明の演出に挑む!こんなに偉大な親を持つのって、結構ツライよなぁ(笑)な、ドキュメンタリー

稽古初日、柄本兄弟の演技を見ながら、父は愉快そうに大笑い。そのキラキラした瞳が突然ギラッと鈍く光り、声のトーンが落ちると、稽古場は緊張に包まれる。実演付きの演出。父がやって見せ、兄が続く。怒号が飛ぶ…。父の見本の後では素人目にもやはり見劣りする。ちょっとした間、トーン、姿勢、表情、キレ。父の指示に戸惑い、自信を失くし、ビクつく姿は何とも哀れっぽく「怖い」と2人が口を揃える(でも楽しそうだけど)。こんな凄い親を持っちゃうのは、幸か不幸か?ジャンルは違えど歌舞伎の世襲のような稽古場。柄本明の圧倒的なテクニックと情熱。凄さをまざまざと見せつけられた。3人への個別インタビューも挟まれ、親子愛や兄弟の絆、家族の意外な共通点が垣間見れるのも面白い(絵が下手とかね・笑)。

兄・柄本佑と、弟・柄本時生。映画俳優として順調にキャリアを重ねる2人は、ET×2(2人ともイニシャルがET!)というユニットを組んで舞台にも立つ。2014年(第4回公演)に上演した『ゴドーを待ちながら』をライフワークに!との思いから、2度目のゴドーには“父親”という飛び道具(いつかは越えなければならないモンスター?)を召喚。実際は「親父が演出やりたそうだったから…」というのが真実のようだけど(笑)、観客としては夢のような親子タッグが見られるのは垂涎もの!

【プチ解説】『ゴドーを待ちながら』ってナニ?
不条理劇の最高峰とも言われる、サミュエル・ベケットの戯曲。現在70歳の柄本明が生まれた頃に執筆された。戦後のヨーロッパの田舎道で、浮浪者2人が待ち人の来ない暇をダラダラと無為に過ごして終わるという“何も起こらない”作品で、初演当初は不評だったがジワジワと高評価を得た。

柄本明は1990年に石橋蓮司と演じていて、当時の映像が多数引用されているのがめちゃくちゃ面白くて、見たかったなぁと地団駄。

※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『柄本家のゴドー』公開

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