10 / 29 (金)
11 / 29 (月)
映画『ハロウィンKILLS』公開 【現在は終了しています】
映画『ハロウィンKILLS』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
これぞ真のホラー映画だ！野に放たれた不死身の殺人鬼と哀れな町民たちの死闘の中で、「人間の怖さ」も浮き彫りになる傑作！
「80年代ブーム」が騒がれ、80年代ハリウッド映画のリブート企画が続々と聞こえてくる昨今。今作も「流行に乗った」形ではあるのだが、当時の監督が、そのまま続投というのはなかなかに珍しいパターン。そして「ホラーの魅力ってコレでしょ！！」と、改めて見せつけられたような、めちゃくちゃボルテージの高い作品に、ガーンと震えた。これはホラーファンなら絶対に見て貰いたい！40年前の作品を知らなくったって全然オーケー（私も見たことない）！不死身の殺人鬼にワクワクが止まらなかった。
ちなみに、監督はジョン・カーペンター。『遊星からの物体X』、『光る目』など、スリリングなストーリー展開で80年代カルチャーを牽引した彼は、デビューから2作目の『ハロウィン』（1978年）で殺人鬼“ブギーマン”を生んだ。6歳で姉を殺害し、その後も執拗に人を殺し続けた「純粋な悪」。刺されても、撃たれても、焼かれても、何度でも立ち上がり、ターゲットを追いかけてくるそのバイタリティと、思わず飛び上がるくらいに残忍で「痛そう」な殺しの手口。蛍光管を耳からブッ刺して脳天貫くシーンなんかもう直視できなかったけれど、それを顔色一つ変えずに（いや、仮面かぶってるんだけど）こなしてしまえる人知を超えた「邪悪」が、あまりに徹底していて、逆に笑えてきたりもした。
そしてすごいのが、そんな紋切り型に見えるホラーの中で、ちゃんと「人間」を描いているところ。“ブギーマン”への復讐を誓い、武器を手に立ち上がる町民たちが暴徒化し、あらぬ過ちを犯してしまう中盤のクライマックスは、ふと「人間の怖さ」に立ち返るヒューマニックな展開で、ただのホラーで終わらない「深さ」まで兼ね備えている。なんて男だ！ジョン・カーペンター。ホラー／SFの魔手と言われたその手腕を思い知らされる傑作は、とにかくお勧め！
起点となった『ハロウィン』1978年版、そしてその40年後を描いた続編『ハロウィン』2018年版の事件は、今作の中でも充分に振り返りがあって、観客が置いていかれることはまずないけれど、不安であれば、公式サイトの「映画『ハロウィン』おさらい漫画」コーナーで復習するといいかも。
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※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。
