04 / 08 (金)
05 / 08 (日)
映画『今はちょっと、ついてないだけ』公開 【現在は終了しています】
映画『今はちょっと、ついてないだけ』公開 【現在は終了しています】
- エンタメ
人生に行き詰まった大人たちに送る、新たな青春の歩み方。つまずいても、転んでも、未来へ進むためのバイブルをあなたに。
コロナ禍という未曾有の状況下で、「働き方」にも大きな変化のあったこの数年。これまでのペースを保てず、思うように人生が運ばなくなった、再設計を余儀なくされたという話は巷に溢れているが、そんな中で公開を迎える本作は、バブル期を順風満帆に過ごし、その後「落ちぶれた」オヤジたちを主人公に、いわゆる「負け組」が、ゆっくり、じっくりと、立ち上がってゆく物語だ。原作は、『四十九日のレシピ』など人生の痛みと再生を繊細に描く伊吹有喜の同名小説。若者の青春の葛藤を描く作品は数あれど、中年期のドロップアウトと再出発をここまで真正面に捉える作品は意外と少ない。人生の最底辺を、じっと息を殺して待った彼らに、また最盛期がやってくるかどうかは分からない。そのリアルさも併せつつ、傷ついた彼ら同士がカサブタとなり合い、不器用ながらも人生の修復に向かってトライする姿に、大きな力を貰った。玉山鉄二、音尾琢真、団長安田など、渋い大人たちの、アウトドアでの会心の笑顔が印象に残る。
かつて秘境をめぐる旅番組で脚光を浴び、カメラマンとして一世を風靡した立花は、バブルの崩壊とともに勢いを失い廃業。15年経った今は、掛け持ちのアルバイトに追われる日々だが、不意に舞い込んだ撮影の仕事から、被写体を追う喜びを久々に嚙みしめる。閑職に嫌気が差して退職したテレビマン、口下手でうまく立ち回れないメイクアップアーティスト、50歳を前に事務所を解雇された芸人…。立花と同じく人生に敗れた者たちが未来への不安を抱えながら集った時、それぞれの持てる力が掛け合い、アイデアと勇気の一歩で、新たな人生の歯車が構築されてゆく。挫折は人生の始まり。再起動を見守る、温かな作品。
©2022 映画『今はちょっと、ついてないだけ』製作委員会
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。
