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映画『東洋の魔女』公開 【現在は終了しています】

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映画『東洋の魔女』公開 【現在は終了しています】

7年間に渡る無敗記録!世界の強豪を相手に258連勝を成し遂げた日本女子バレーの強さの秘訣を、当時の記録映像とインタビューで綴る圧巻の100分!

朝6時半起床。8時出勤で紡績工場の通常勤務をこなし、昼食後から深夜2時頃まで練習。睡眠は3〜4時間というスケジュールの中で、連夜過酷すぎるメニューをこなし、世界選手権、そして東京オリンピックへと挑み続けた、高校卒業後間もないうら若き乙女たち。今や80代となった当時のヒロインたちへのインタビューは、たゆまぬ努力、勝利への執念の記憶が満ち満ちていた。「起き上がり小法師」をヒントに「回転レシーブ」を開発していった逸話は、アニメが全然誇張じゃないことを見せつけられ驚愕。まさに死闘の日々!けれども「鬼の大松」と言われたスパルタ監督を、父のように、恋人のように慕っていたというから、その強固な絆の何たるや!時代の恐ろしさも感じた。

この映画の見どころは、何と言っても、「本当にこんなに過酷な訓練を積んでいたのか…!?」と度肝を抜かれるような、いわゆる「スポ根アニメ」を地でいく日常を目の当たりにする衝撃なのだが、その「事実」に添える演出や編集も更に面白さを加速させている。再放送を含め40歳代以上であれば必ず見たことがあるであろうTVアニメ「アタックNo. 1」のシーンが、数々の場面に挿入され、現実とアニメが寸分たがわぬこと…いや、もしかしたら、現実の方がキツイぞ!と、ゾッとさせられる。

そして、本筋とは関係ないけれど、時代背景として映し出される「高度経済成長期」の日本のマニュファクチュアの映像が、スチームパンク的で何ともカッコよく、見入っててしまった。バレーボールに興味がなくても魅せられる「戦後日本」のド根性。世界に誇るANIME・MANGAの源流さえここにあると思える「精神」に触れるドキュメンタリーに心酔した。

監督は、世界中のあらゆるスポーツのアーカイブ・フィルムを保有する「フランス国立スポーツ体育研究所」に所属し、アスリート映画を作り続けているフランス人のジュリアン・ファロ。「東洋の魔女」が活躍した時代にはまだ生まれていなかった監督が、記録映像に衝撃を受けて制作を決意した今作は、目を疑うような先人たちの偉業を「今」に伝える工夫、そしてリスペクトに溢れており、スポーツ中継の歴代最高視聴率を未だに保持する東京オリンピック決勝の激戦、そして、エンドロールに流れる「アタックNo. 1」の主題歌に至るまで、とにかく胸アツ!騙されたと思ってぜひ見て欲しい。

©UFO Production
※公開期間は目安です。全劇場での上映期間を保証するものではありません。

映画『東洋の魔女』公開

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